本番客へのサービス(3)
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あなたが本番の席につく。
「いらっしゃいませ。ご来店ありがとうございます。初めまして、本番の〇子です。どうぞよろしく」
お客様の席に着く時は、ひざまずいて一人一人のお客様の目を笑顔で見ながらあいさつをします。そしてお客様の反応をよく見て自分に一番興味を持った反応を示す(目の輝きが違う)お客の隣に座ると喜ばれるし、サービスもしやすく、指名客になる可能性も高いのです。
さあ、そこで貴女は次の事に頭を働かさねばなりません。
「このお客様は何の目的でご来店なさったのか」と言う事を、まず知る必要があるのです。
・宴会の流れで二次会にやって来たのか?
・会社でいやな事があって来たのか?
・お客(取引先)の接待なのか?
・何か楽しいことがあって飲みに来たのか?
・ご一緒のお客様は接待?上司?同僚?友達?
来店の目的によりサービス方法が違って来るからです。
「次にお客様の職業を知る」という事です。
「お暑いのに背広をキチンと着こなしていらして…お仕事は何かしら?」
「いつもスーツを着てお仕事なさっているんでしょ。着こなしがお上手ですネ。服装関係のお仕事かしら?」などとさりげなく話かけてみる。
一番いいのは名刺をいただく事ですが、上客はめったに名刺をばらまいたりしないものです。
お客様がトイレに立った時、自分のハンカチを渡しながらそっと聞く手もありますが、一言しゃべってしまえばあとは教えて下さるでしょう。
又、お客様によれば「名刺下さい―という事を一度も言われないよりはしつこく迫って来る位の娘の方が可愛げがある」と言うお客様もあります。名刺を強要するのは良くありませんが、攻めないも攻めるも相手を見て判断をすべきです。名刺をもらったら、その裏に印象をメモしておく事を忘れない様にします。「エッチな人」「ダンス上手」「太ってる」という具合です。とにかく忘れないうちに書いて置くこと。後で名刺を見ただけでお客様の顔を思い浮かべられる様にしておいて下さい。
ずばり「失礼ですけど、名前をおしえて下さい」「お名前当ててみましょうか」とコケティッシュにお聞きする方法もあります。
「オレは名なしのゴンベエだよ」と冗談を言うお客様なら「ゴンちゃんと呼んでいいかしら」「でも呼びにくいわ。本当の名前を教えてよ」と洋服のネームをのぞかせていただくとか、または「私〇子と申します。どうぞよろしくおねがいいたします」と笑顔で会釈しながら、おつれの人に「こちら様のお名前聞かせて」とキリ込んでいくのも一つの方法です。
氏名が解り、そして職業が解ったら、後は年齢と生年月日です。これはなかなか教えて下さらないものですから、こんなクイズを試みて下さい。
- お客様の生まれ月を倍にします。
- それに50を掛けてもらいます。
- さらに満年齢を加算してもらいます。
これはお客様にメモを渡し、あなたは合計数字だけ知ればよいわけですから、計算は全部お客様にやってもらうのがコツです。
4、6月生まれの人なら 6×2=12
5、12×50=600
6、満年齢が25歳なら 600+25=625
もうお解りいただけたと思います。
つまり下2ケタが年齢、その上が相手の生まれた月です。ここまで解れば生まれた日
もすぐに教えて下さるでしょう。
指名・職業・電話番号・住所 ⇒名刺から
趣味・生年月日・電話をかけてもよい時間帯 ⇒会話から
特徴・タバコの銘柄・自慢している装飾類 ⇒観察から
顧客台帳に記入する全ての事は本番客のその日の内に知って下さい。そして昼間の誘客により、確実に貴女の顧客にむすびつけていって下さい。
お名前が解ったら「中村さんですわね。ナーさんとお呼びしていいかしら。でも初めての方にゴメンナサイネ」とあやまるエチケットを忘れてはいけません。